「不老不死の薬」と言われる高麗人参をさらに蒸して乾燥させる黒高麗人参とは?

「不老不死の薬」と言われる高麗人参をさらに蒸して乾燥させる黒高麗人参とは?

黒高麗人参について

“高麗人参”という名前を聞いたことはありますか?

高麗人参は古くから中国や朝鮮半島、日本においてよく知られている薬草です。

古来から、疲労回復・食欲不振・血行不良・冷え性などの改善などに服用されています。スーパーなどで見かけるニンジンとは違い、栽培には2~6年ほどの月日がかかります。生薬としての主要な薬用部分は<根>で、通常は6年がかりで栽培し、根を蒸してから干したものを紅参(コウジン)と呼びます。

漢方では他の生薬の薬効を高める働きがあると言われ、滋養強壮や体質改善にも評価のある「補中(ほちゅう)益(えっ)気(き)湯(とう)」という漢方薬など、多くの漢方処方に配合されています。

高麗人参には“サポニン成分”「ギンセノシド」が多く含まれており、これらが主な主成分として働きます。

◆高麗人参の効果とは?(主成分:サポニンの効果)

“サポニン”という名前は、ラテン語で石鹸を意味する「サポ」が由来とされており、水に溶かして混ぜると石鹸のような泡が出来ることから“サポニン”と呼ばれています。

そのサポニンの効果には、下記のような効果が期待されています。

1.抗酸化作用
2.血流・補血作用
3.コレステロールへの作用
4.疲労倦怠感への作用

など、多数の効果が期待されています。

詳しくみていきましょう。

1.抗酸化作用

私達の体は活性酸素の産生と、抗酸化作用のバランスを取りながら生体を維持しています。しかし、活性酸素の産生が過剰になりバランスが崩れた状態を酸化ストレスと言います。酸化ストレスは、細胞を傷つけ、過酸化脂質を作り出し、動脈硬化・がん・老化などを引き起こします。

酸化ストレスはそれぞれが持っている自己防衛機能によって、予防することが出来ると考えられており、その成分として注目されているのがサポニンなのです。

2.血流・補血作用

血流をスムーズにしてくれることで、血栓をできにくくする効果が期待されています。高麗人参には末梢血管を拡張する働きがあるためです。

1.の抗酸化作用とも重なりますが、血流が良くなることで動脈硬化の予防となり、動脈硬化が原因と考えられている心筋梗塞や脳梗塞の予防にも繋がります。

その他、補血作用は血液を生み出す基となる細胞を活性化させる為、補血・造血作用となり、貧血・立ちくらみ・めまいなどの症状に対しても効果が期待されます。

3.コレステロールへの作用

コレステロール値の上昇に悩む方は年齢とともに増加しています。善玉コレステロールは体にとって必要なものですが、悪玉コレステロールが増えてくると血管壁内に入り込んでしまいます。そのせいで、血管の弾力性が失われてしまい、動脈硬化のリスクが高くなってしまいます。善玉コレステロールは血液のサラサラにしてくれるため、増やしていくことが大切です。食生活に気を付けることはもちろん、高麗人参にもその作用があると言われています。必要以上に含まれているコレステロールや中性脂肪の分解・排泄の作用が注目されています。コレステロールや中性脂肪の分解・排泄についての作用があることで、肥満予防としての効果も期待が集まっております。

また、コレステロール値に悩む方は女性が多く、特に40代以上の方では悩んでいる方のお話をよく聞きます。その年代の女性は、女性ホルモンのバランスが乱れてくることもあり、2.血流・補血作用にもあるように、貧血・立ちくらみ・めまいなどで悩まれている方にも高麗人参はおすすめ出来ます。

4.疲労倦怠感への作用

様々な効果が実証・期待されている高麗人参ですが、古来より1番代表的に言われてきたのが疲労回復効果です。

約2000年も前から、使用されてきた実績があり、その薬効が記載された文献があります。

中国では「不老不死の薬」と呼ばれ、貴族への贈答品としても使用されていました。

この作用については、1.抗酸化作用との関連が深く、疲労物質が溜まった状態では筋肉や細胞が酸化してしまいます。この酸化を防ぐことで、疲労倦怠感への効果を期待できると言われています。

このように多くの効果が期待されている高麗人参(主成分:サポニン)ですが、“黒”高麗人参というと何が違うのか?と思われる方も多いのではないでしょうか?

◆“黒”高麗人参

高麗人参は、白人参といわれる「ハクジン」。それを蒸して乾燥させたものは紅人参で紅参「コウジン」です。紅参(コウジン)をさらに蒸して乾燥させた黒人参を黒参(コクジン)と呼ばれています。

さらに黒人参からエキスの抽出を行ったものが、ご紹介させてもらっている“黒”高麗人参です。

“黒”高麗人参は、他の高麗人参(ハクジン・コウジン)よりも蒸す回数も多く、とても手間と時間がかかるものです。その効果は、高麗人参と同じ効果が期待されていますが…全く蒸さない白参より、3回蒸してつくる紅参は主要成分であるサポニンが3種類程増え、ハクジンが血圧を上げる働きがあるのに、コウジンは、血圧を上げることがなく、平らにする働きがあると言われています。黒参(コクジン)は9回蒸して9回乾燥させることで、サポニンの量と種類が増え、効果がさらに高まることが期待されています。