正しい胃薬の選び方。それは、胃の不快がどのような原因で起きているか見極めた上で、その原因を治していく力のある薬を選ぶことです。
胃の不調は何故起こるのか?胃を不快にさせる原因は?
正しい胃薬を選ぶために、まずは胃の不調の原因の種類にはどんなものがあるのか考えてみたいと思います。
胃の主な役割について
主に、「消化」というのが胃の主な役割になります。その「消化」を細分化すると、以下の4つの役割になります。
第1の役割:食べ物を一時的に溜める
第2の役割:食べ物を溶かす
第3の役割:食べ物を殺菌する
第4の役割:食べ物を腸へ送り出す
胃の不調は、特に上記第2、及び、第4がうまくいかないことで、次に述べる胃腸の不調が起こると考えられます。
胃の不調の大きな原因には3つある
胃の不調の原因には、以下の3つがあります。
- 胃酸の量が適量でない
- 胃粘液の量が適量でない
- 蠕動運動が適切でない
細かく見て行きましょう。
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胃酸の量が適切でない
食べ物が胃に入ってくると、胃は強力な胃酸を分泌して、この食べ物を溶かし、また食べ物とともに胃に取り込まれた様々な菌を殺菌します。この胃酸の分泌が適量でないと、問題が起きてきます。
例えば、胃酸が多すぎるとどうなるでしょう。よく胃酸過多を言いますが、胃酸が出過ぎると胃の粘膜を傷つける可能性があります。
例えば、胃酸が少なすぎるとどうでしょうか?胃酸が適量に出ないと、食べ物を消化するのに時間がかかります。胃もたれ等は、こういったことが原因で起きてきます。
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胃粘液が適量でない
強力な胃酸は何故胃を溶かさないのでしょうか?それは、胃には粘液が分泌され、胃粘膜を守る働きがあるためです。これが胃粘液の役割です。但し、この胃粘液が適量に分泌されないとどうなるでしょうか?胃の粘膜を守ることができず、胃酸に傷つけられてしまいます。胃炎や胃潰瘍等ができてしまうかもしれません。
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蠕動運動が適切でない
胃の中の食べ物は、強力な胃酸により溶かされ、殺菌されますが、それらをかき混ぜて(撹拌)、ドロドロにして腸を送り出す動きを蠕動運動といいます。胃が自ら動き、チューブの中のものを絞り出すように,収縮運動を繰り返します。
この動き、老化や肥満、胃弱により動きが鈍くなるとどうなるでしょうか?なかなか食べ物がドロドロにならず、胃の中に長く食べ物が滞留するため、胃もたれや胸やけが感じやすくなります。
それ以外にも、瀑状胃など、胃の上部が大きく、横に寝ているような胃の形状が原因で、胃に食べ物が溜まりやすく、腸に流れにくいなどで胃の不調が起き易くなることもあります。
このように、胃の不調は様々な原因、若しくは原因の組み合わせで起きていて、1つの原因を解決しても不調が治らない可能性もあります。よって、いくつかの種類の薬を処方され、試しながら、自分の合う薬を見つける必要が出てくる可能性があります。
それでは、胃の不調を治す薬としては、どんな種類があるのでしょうか?
胃の不調を治す薬の種類について
胃の不調を治す薬の種類として、上記で挙げた不調の原因を治す視点から考えてみましょう。
- 胃酸の量が適量ではない → 胃酸の量を適量にする
- 胃粘液の量が適量でない → 胃粘液の量を適量にする
- 蠕動運動が適切でない → 蠕動運動を適切にする
それでは詳しくみていきましょう。
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胃酸の量を適量にする
胃酸の量が多い場合:
胃酸の分泌を抑制する(「酸分泌抑制剤」、等)、又は、中和することが必要となります。(「制酸剤」、等)
胃酸の量が少なすぎる場合:
胃の動きを高めることが必要となります。(「健胃剤」、等)
または、消化を助けることが必要となります。(「消化剤」、等)
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胃粘液の量を適量にする
胃粘液の量が少なくなってしまう場合:
胃粘膜を守る胃粘液の分泌を高める必要があります。(「胃運動機能改善剤」、「整胃剤」、等)
胃粘膜が荒れたり、傷ついたりした場合:粘膜を修復したり(「粘膜修復剤」、等)、痛みを抑える(「鎮痛鎮痙剤」、等)が必要となります。
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蠕動運動を適切にする
胃の働きが弱っている場合:
胃の動きを高めることが必要となります。(「健胃剤」、等)
その他、さまざまな組み合わせの原因による不調には、総合(複合)胃腸薬等があります。
胃の不調の症状別に見た、胃の不調を治す胃薬について
食欲不振、胃もたれ、胃の不快感や胃弱などの症状については、胃の働きが悪かったり、胃酸の分泌が少なかったりする可能性があります。その場合は、胃の働きを高めたり、胃液の分泌を促すような「健胃薬」がおすすめとなります。
消化不良や食べ過ぎで、胃もたれ、膨満感等の症状については、消化を助ける「消化剤」がおすすめとなります。
胃もたれ、むかつき、吐き気、胸やけ、げっぷ等は、胃酸の分泌する量が多すぎる可能性があります。その場合は、胃酸を中和する「整胃剤」がおすすめとなります。
胃・十二指腸胃潰瘍、胃炎による胃痛、胸やけ等は、胃酸の量が多すぎて、胃の粘膜を傷つけている可能性があります。その場合は、胃の粘膜を修復する「粘膜修復剤」がおすすめとなります。
いずれにしても、原因を正しくつかむこと、また、症状によっては、原因が複数組み合わさっている、関連し合っている可能性、また、重い病気の可能性があるので、定期健診や早めの受診が必要です。
一方、症状、原因、原因を治すために必要な効能、薬の特徴を頭に入れておくことも必要です。
たんとらがんに含まれる生薬を例にとって、胃腸不調の原因と胃薬の性質を考える
たんとらがんは上記の中では健胃薬になります。しかし、含まれている以下の7つの生薬には、様々な効能があります。一つ一つ見ていきましょう。
紅参末(こうじんまつ) 100mg
身体をあたためて、体力をつける働きをします。身体が弱っている時、胃が弱っている時等、胃粘膜の血行を良くし、機能を高める働き、正に「健胃薬」の働きがあります。
抗ストレス作用があることから、胃弱、食欲不振に効果があります。強壮・強精作用のあると言われています。
細胞の活性化、全身機能の改善を図る代表的な生薬です。
当薬(センブリ)エキス 180mg(原生薬換算量900mg相当)
消化を助ける消化剤のように、苦味成分が「消化液の分泌」を促進し、胃弱、食欲不振、胃部腹部膨満感、消化不良などに効果があります。消化を助けるため、食べ過ぎ、飲みすぎ、二日酔いにも効果があります。
黄柏末(おうばくまつ) 900mg
主成分はベルベリンで、消炎、健胃、清熱、解毒等の効能があり、下痢、腹痛、黄疸、湿疹、腫れ物などに用いられます。
胃粘膜が荒れたり、傷ついたりした際、「胃粘膜の修復」をする効果が期待され、胃のむかつきや胸やけに効きます。
また、消化不良、食べ過ぎ、飲みすぎにも効果を発揮します。
桂皮末(けいひまつ) 900mg
薬効としては、発症作用、発散作用、健胃作用、のぼせを治す作用、鎮痛作業、解熱作用等があります。
中枢神経系の興奮を鎮静し、水分代謝を調整し、体表の毒をとります。身体を温め、「健胃薬」「鎮痛剤」のような働きをします。
また、精油成分が消化を助け、食欲を増進します。また、「食べ過ぎ」、「飲み過ぎ」、「胃のむかつき」にも効果があります。
甘草(かんぞう)エキス 200mg(原生薬換算量600mg相当)
主成分のグリチルリチンには抗炎症作用や「胃酸分泌抑制作用」があり、胃炎の修復に有効で、胃のむかつきに効果があります。また、同症状の予防にもなります。
また、緊張を緩和させる作用をもち、急迫症状を緩和し、鎮痛、鎮痙、解毒、鎮咳等、正に「鎮痛鎮痙剤」のような効果があります。。
例えば、筋肉の急激な緊縮によって起こる咽喉痛、胃痙攣、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、疼痛等にも効果があると言われています。
熊胆(ゆうたん) 2mg
昔から高貴薬の一つとされ、日本では古くから家庭薬の原料などとして配合されており、主に胃腸の薬として使われてきています。
一般的に利胆(胆汁<肝臓で生成され、十二指腸に分泌される黄褐色の消化液。胆嚢(たんのう)にいったん集められ、必要に応じて分泌される>)の分泌または排泄(はいせつ)を促進する)、抗炎症、解熱、鎮痛、鎮静などの作用がある。食べ物が胃で消化され、十二指腸へ送られていき、そこで「消化剤」のように消化、吸収を促進する。
牛胆(ぎゅうたん) 120mg
牛の胆汁を乾燥したもので、胆汁成分が熊胆の効果を補足する効果が期待されます。
このように一つの薬でも、たんとらがんのように様々な効能を持つ生薬が配合され、複数の胃腸の不調の原因を治していくように調整されています。生薬は単体ではなく、組み合わせでお互い力が発揮でき、補助、引き出したり、或いは抑えたりするため、配合のバランスがとても重要となってきます。
また漢方薬は、症状が重くなる前の未病の段階にも効果があると言われています。早めに胃をケアしていくことが、今後のセルフメディケーションにおいても重要になってきました。
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